日本翻訳文学史における「ハイジ」翻訳(小特集 : 翻訳と情報社会)
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概要
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翻訳は文字情報の分析および加工および発信に欠かせない活動である。本稿では、明治以来の主として文学の翻訳の歴史および児童文学の歴史を概観し、その歴史的背景のもとで、翻訳児童文学の古典である「ハイジ」を研究対象とした。文学の近代化と大衆化を目指して、二葉亭四迷は、翻訳文学において「言文一致体」を考案するとともに、よりリズミックで精緻な訳をめざした。翻訳児童文学も翻訳文学の影響を受けつつ発展したが、「ハイジ」の翻訳も、重訳から原語訳へ、抄訳から完訳へ、自由訳からより精緻な翻訳へと改善されていった。
- 2008-03-31
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