1201 現場の実情に即したプロジェクト管理技術の開発と効率的な普及へのアプローチ(一般セッション)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
当社では,'03年度下期から'04年度にシステム開発で多くの不採算プロジェクトが発生した.その主な要因として,「見積上の問題」「プロジェクト管理上の問題」「プロジェクト管理者の問題」が挙げられ,'05年度よりそれぞれ「入口管理の強化」「マネジメントプロセス改革」「マネジャ育成」を推進して来た.しかしながら,「マネジメントプロセス改革」では,管理プロセスの改革が進んだ結果,管理技術そのものの課題が明確になって来た.また,「マネジャ育成」では,外部教育が現場の問題解決能力養成に効果が無いことが分かってきた.このような状況を打開するために,最近の不採算プロジェクトのトラブル原因を調査・分析し,プロジェクト管理技術で不足している管理技術要素を洗い出し,その結果を踏まえて,実際の現場の実情に即した実効性の高いプロジェクト管理技術を開発することとした.そして,プロジェクト管理の目的とプロジェクト管理者のタスクの定義に忠実に,全ての管理領域をカバーしながら,実践的で分りやすい管理技術体系にまとめ上げることにした.管理技術体系を定めた後,その開発期間を見積ったところ,2年間程度を要する見通しとなり,3期に分割し,開発出来たところから並行して設計・製造部門への教育と実践を行うこととした.現在は,第1期の管理技術開発を終了し,教育を開始した.受講者からのアンケートによると,有益性において目標レベルを十分達成していると言える.今後は,第2期,第3期の管理技術開発を完成させ,これを全社に広く普及させることで,プロジェクト管理不良によるトラブルプロジェクトの根絶を目指す.
- プロジェクトマネジメント学会の論文
- 2010-03-11
著者
-
田中 豊
日立ソフトウェアエンジニアリング(株)
-
山本 博雅
日立ソフトウェアエンジニアリング(株)
-
金尾 仁
日立ソフトウェアエンジニアリング(株)
-
稲垣 順永
日立ソフトウェアエンジニアリング(株)
-
小松 鉄朗
日立ソフトウェアエンジニアリング(株)
-
畑中 祐一
日立ソフトウェアエンジニアリング(株)
-
萩原 照緒
日立ソフトウェアエンジニアリング(株)
関連論文
- 1104 顧客との合意形成を促進する実践見積教育(一般セッション)
- 2109 ソフトウェア要件定義の工程管理におけるEVMの実践的適用(一般セッション)
- 1201 現場の実情に即したプロジェクト管理技術の開発と効率的な普及へのアプローチ(一般セッション)