訪問看護師がもつ介護支援専門員との連携の困難性と課題の構造 : 管理職にある訪問看護師のフォーカス・グループインタビュー
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概要
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目的:在宅ケアにおいて訪問看護師がもつ介護支援専門員との連携の困難性と課題の構造を明らかにし,連携の課題解決に向けた方略についての示唆を得る.方法:管理職にある訪問看護師へのフォーカス・グループインタビューを実施し,質的統合法(KJ法)によって,介護支援専門員との連携の困難性と課題に関する内容を分析した.結果:訪問看護師が感じている介護支援専門員との連携の困難性と課題について,以下の6つの内容が抽出され,構造化された.訪問看護師は,両者の連携の現状において【連携の必要性に関する意識の高まり】が浸透するなかで,【連携能力の個人差】による【介護支援専門員との情報共有のむずかしさ】があると感じていた.しかし,それと同時に,訪問看護師自らが【うちとけた関係づくりを基盤にした情報共有への努力】や【情報伝達方法の模索と工夫】をしており,これが【情報共有に対する介護支援専門員の積極的な姿勢】に影響しているという構造をもつことが明らかになった.結論:訪問看護師と介護支援専門員との連携を円滑に進めていくためには,訪問看護師の課題とする情報共有への努力や工夫を,専門職連携実践への意図的な方略として精選する必要性が示唆された.
- 2014-03-31
著者
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