企業の戦略形成におけるミドルの新たな役割 - チャンピオニングとしての役割を中心に -
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概要
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グローバル化に象徴される今日の厳しい経営環境のもとで、多くの企業が生き残りをかけて新たな戦略的行動に出ている。戦略の実行過程における変更や、トップの戦略意図とは全く異なる戦略の創発といった企業の戦略的行動は、既存のトップ・マネジメント中心の視点、いわば「伝統的経営戦略論」の考え方では、十分に解明できなくなってきた。そこで、本稿ではミドル・マネジメント視点の新たな考え方の必要性を明らかにする。戦略の形成と実行におけるミドル・マネジメントの役割は、影響力の方向性と貢献の特徴によって、「チャンピオニング」、「統合」、「促進」、「実行」と4つに分けられる。とりわけ、今日の企業によく見られる創発的戦略の形成には、「チャンピオニング」と「促進」の役割が深く関わることになる。また、創発的戦略の形成は創造的学習の実現が不可欠なので、ミドル・マネジメントの役割は、部下の創造性を引き出し、創造的学習を促す機能を果たさなければならない。
- 2014-07-14
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