沖縄産ヘナ(Lawsonia inermis)の染料ローソン含量と機能性評価
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概要
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ヘナ(Lawsonia inermis)は髪の染料や手足のボディペイントに使われ,国内における需要も年々高まっている.国内では沖縄ではじめてヘナの栽培に成功したが,染料含量や機能性についての科学的知見が全くない.本研究は沖縄産ヘナの熱水とエタノール抽出物の染料成分のlawsoneを定量した.また機能性評価にポリフェノール含量,ORAC法による抗酸化活性およびLPS/IFN-刺激したRAW264.7マクロファージ炎症性細胞のNO産生抑制を指標に抗炎症作用を評価し,インド産ヘナと比較した.その結果,沖縄産へナの熱水抽出物にはlawsoneが多く含まれ,エタノール抽出物にポリフェノール含量が高く,抗酸化活性とも相関していることを明らかにした.またエタノール抽出物は炎症性マクロファージ細胞で過剰産生するNOを濃度依存で抑制し,抗炎症作用を示した.これらの結果から,沖縄産ヘナはlawsoneとポリフェノール含量が高く,また抗酸化及び抗炎症作用を有する機能性素材としても有効利用できることが示された.
著者
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平良 淳誠
国立沖縄工業高等専門学校生物資源工学科
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祖納元 美樹
国立沖縄工業高等専門学校生物資源工学科
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土田 永渡
国立沖縄工業高等専門学校生物資源工学科
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上原 正嗣
国立沖縄工業高等専門学校生物資源工学科
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