DTNにおけるErasure codeを用いた情報共有プロトコル(DTN)

概要

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近年,過酷な環境下での通信インフラとして,Delay Tolerant Network (DTN)が注目を集めている. DTNは,従来のプロトコルでは対応できないような,大きな遅延やコネクションの中断が頻発する劣悪な環境下において,Store-and-Forward方式により,信頼性のある通信を実現する.このようなDTNにおいて,災害地における被災者情報や避難場所などの情報交換など,DTN上で,特定のデータを入手したいというニーズが存在する.DTN上でデータ共有を行う場合,写真や地図情報のような,大容量のデータを分割して転送すると,大幅な遅延が発生してしまう.そこで,本稿ではこの問題を解決するため,Erasure codeをDTN上で適用したデータ共有手法を提案する.本提案方式では,Erasure code を用いて分割したデータブロックを,事前にネットワーク内に分散配置することで,大容量のデータへのアクセスを低遅延で実現する.また,シミュレーションおよび数値解析をもとに,提案方式の特性と効果を評価し,提案方式の有効性を示す.
一般社団法人電子情報通信学会の論文
2013-02-28