クリッピングを考慮したセマンティックP2Pネットワークの構築法(P2Pネットワーク,アドホックネットワーク,一般,トラヒック,ポストIPネットワーキング,プロトコル・ネットワーク制御,ネットワーク予測・解析,一般)

概要

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Unstructured型P2Pネットワークにおいて,ユーザの嗜好性を考慮し,嗜好の近いピアをオーバーレイネットワーク上で近くに配置するセマンティックP2Pネットワークの研究が盛んに行われている.これによりコンテンツ検索時のヒット率が上昇するという結果が得られている.しかし,従来のセマンティックP2Pネットワークでは,同様のクエリを何度も同じピアに転送してしまうクリッピングという現象が生じるため,ヒット率の点において課題が残されている.そこで,本稿では,クリッピングの影響を抑える新たなセマンティックP2Pネットワークの構築法を提案する.本方式では,ピアが保持しているコンテンツのジャンルの比率とピアが保持しているコンテンツ数を用いて,他ピアとの嗜好の近さを計算し,検索の際に嗜好の近いピアだけでなく嗜好の異なるピアにもクエリを転送することによりクリッピングの影響を抑えことができる.これにより,検索範囲を広くできヒット率を高める効果が期待できる.また,本稿では,シミュレーションによる評価を行い,提案方式の有効性を示す.
社団法人電子情報通信学会の論文
2008-05-08