作業パフォーマンスに影響する情報表示パラメータに関する一考察(『場のデザイン』及びコミュニケーション一般)
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概要
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運用管理や航空管制等の業務では,ユーザは,何らかの作業中であっても,監視対象の情報を監視することで問題の発生や状況の変化に気づき,適切に対処することが求められる.これまで筆者らは,ユーザが他の作業中でも監視対象の状況変化に気づくことができるように,単純な図形であるオブジェクトの動きを用いた可視化手法を提案し,気づきに対する効果を検証した.しかしこれらオブジェクトは表現や表示位置によっては過度に目立ち,平常時のユーザの作業の集中を妨げる恐れがある.そこで本稿では,オブジェクトのサイズおよび注視点からの距離が,ユーザの作業に与える影響を明らかにするための実験を行った.実験では,被験者が主作業として書き写しを行いながら,同作業環境上に配置した動きを伴うオブジェクトの速度変化の有無を判断するタスクを設定し,オブジェクトのサイズおよび注視点からの距離の異なる条件下において実行した.結果,(1)オブジェクトを主作業用画面に隣接して表示した場合,主作業のパフォーマンスはサイズが直径32pixelのときに最も高くなる.(2)オブジェクトは,サイズが直径16pixelの場合,注視点から55.8cmまでであれば表示位置が遠い方が主作業のパフォーマンスが高くなる,という傾向が得られた.これよりサイズおよび注視点からの距離のいずれも,作業のパフォーマンスに影響する可能性が高いことが分かった.
- 2013-02-25
著者
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