母親を施行者とした行動修正の家庭内暴力行動に対する有効性
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概要
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家庭内暴力行動の修正に,母親を施行者とする強化随伴操作法(contingency management)が有効であるか否かを,症例により分析した。修正の対象となった行動は,暴力行動,攻撃的言葉使い,母親の指示に従わない行動であった。母親にタイムアウト,強化,消去法を学ばせ,この症例に対して作成したプログラムに則して行動修正を実施させた。行動の測定を,週3回,1時間,9週間にわたって行ない,基準行動量とプログラム実施時の行動量の変化を分析した。暴力行動,母親の指示に従わない行動で,タイムアウト,好ましい行動に対する強化の効果がみられた。消去による修正を試みた,攻撃的言葉使いでは明らかな行動量の変化は認められなかった。母親を施行者として,家庭内暴力行動の修正を行なう時,タイムアウトと好ましい行動に対する強化を組合わせたプログラムが有効であると指摘された。
- 日本行動療法学会の論文
- 1986-03-31
著者
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