光ファイバー接続型広帯域ミリ波レーダーの開発(光デバイス,一般)

概要

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2000年のコンコルドの事故以来、滑走路上の異物(FOD:Foreign Objects and Debris)による事故を未然に防ぐシステムが望まれている。筆者らは航空機などから落下した金属片などを検出するミリ波レーダーを開発している。波長が短いミリ波では自由空間伝搬減衰が大きく、また高出力化が容易でないため、一つのレーダーで監視できる範囲が限られる。これらの問題を解決するため、本稿ではミリ波レーダーの監視範囲拡大を目的とした光ファイバー接続型広帯域ミリ波レーダーを提案した。ミリ波レーダーモジュールとローカル信号発生部をファイバー無線で接続し、ミリ波信号生成試験を行った。これらのシステムは広範囲に周波数を設定可能であることが示された。また、76GHZ帯において960MHzの変調幅を持つ光ファイバー接続型ミリ波レーダーを構築した。電子航法研究所の電波無響室内で30m離してリフレクターを設置した状態でミリ波検波器出力を測定した。その結果、増幅器を使用しない状態でも十分な受信信号強度が観測されており、レーダーとしての基本動作が確認できた。
2012-11-01