頭部回転に頑健なクロストークキャンセラのためのラウドスピーカ配置(音響信号処理,聴覚,一般)

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概要

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クロストークキャンセラは聴取位置を固定して聴取者の動きを考慮せず,伝搬経路の特性が不変のものとした上で設計することが一般的である.しかし,自然な聴取環境で聴取者は動きもせずに聞くことは困難であることから,頭部回転などの聴取者の動きに頑健なクロストークキャンセラに関する検討は重要である.そこで我々は,実測した頭部インパルス応答からクロストークキャンセラを設計し,±5度の頭部回転を考慮した両耳総合歪みパワー(DP_t)を頑健性の定量的な評価指標として用い,微小な頭部回転に頑健なクロストークキャンセラのためのラウドスピーカ配置について検討を行ってきた.本稿では,DP_tによる頑健性の定量的検討に加え,逆フィルタ設計時の行列の条件数についても考慮することにより微小回転以外にも他の予期しないシステム変動に対する信頼性も高いクロストークキャンセラを実現しうる可能性を持つラウドスピーカ配置について検討した.
一般社団法人電子情報通信学会の論文
2012-07-25

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