戦時下における小溝キツと「異常児保育」 : 保育記録にみる障害児保育実践の誕生
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
The purpose of this paper is to examine the beginning of childcare practice for infants with disabilities in wartime through analyzing Komizo's mental process as a nursery school teacher as described in her practical reports. The following four issues were examined: (1) her perspective on childhood development and childcare, (2) ethics and morality of nursery school teachers, (3) how to recognize the mentality and situation of childcare through maternal narratives, and how to respond to them, and (4) how to give meaning to the practical issues of childcare and Komizo's practical experiences concerning National Values and Policy issues. Komizo's childcare practices grew out of Reflexive-relations which reflects the framework of childcare in response to infants. Her framework for childcare practices was not modified during wartime. Although, she developed her own identity and searched for the meaning of childcare for exceptional infants, she spontaneously internalized the Emperor ideology and consciousness of war mobilization, recognizing the linkage between childcare practices and nationalism.
- 幼児教育史学会の論文
- 2010-11-30
著者
関連論文
- 就学猶予・免除者の教育権を考える(3) : 障害の重い成人の就学権回復と生涯学習(自主シンポジウム7,日本特殊教育学会第45回大会シンポジウム報告)
- 戦間期の児童保護事業と総力戦体制下の母子愛育事業の歴史的位相 : 三田谷啓の児童相談・育児啓蒙活動を事例に
- 1960-70年代の特別ニーズ教育・特別教育に関する英米の比較検討(ラウンドテーブル6 1960-70年代の特別ニーズ教育・特別教育に関する英米の比較検討,発表要旨)
- 戦前における愛育研究所「異常児保育室」と障害児保育実践研究の検討 : 保育者・小溝キツの知的障害児保育実践を中心に
- 多様な困難・ニーズを有する子どもの特別な教育的配慮の歴史 : 特別ニーズ教育の歴史的系譜について議論する(自主シンポジウム45,日本特殊教育学会第41回大会シンポジウム報告)
- 「歴史的事実の「再評価」の困難さ-河合・高橋論文へのコメント-」に答える
- 戦後における知的障害幼児の保育問題言説の検討 : 1970年代前半までの議論を中心に
- 戦後日本の保育実践における知的障害問題認識の形成 : 関連雑誌のレビューを中心に(7 障害児(者)教育,自由研究発表I,発表要旨)
- 戦前の恩賜財団愛育会愛育研究所「異常児保育室」と知的障害児保育実践の展開
- 投稿論文 戦前の保育科学・国民保育論と戦後障害児保育の課題--戦後の愛育研究所「特別保育室」の実践を中心に
- 文献目録 日本障害児教育史・障害者問題史研究文献リスト(1992-2005年)
- 戦前における三木安正の国民保育論と困難児・障害児保育実践論
- 戦前の保育科学・国民保育論と戦後障害児保育実践の課題 : 戦後における愛育研究所「特別保育室」の実践研究を中心に(13 幼児教育)
- 戦間期日本における保育要求の大衆化と国民的保育運動の成立 : 保育要求のなかの保育困難児問題を中心に
- 恩賜財団愛育会の母子愛育事業と困難児問題 : 総力戦体制下の母子保健衛生の近代化と「皇国民」の保護育成
- 国民国家と障害者の近代 : 障害者は国民になりえたか(自主シンポジウム25,日本特殊教育学会第40回大会シンポジウム報告)
- 課題と展望 日本障害児教育史・障害者問題史研究の課題と展望--1990年代以降の研究動向
- 戦前保育科学と保育困難児問題 : 城戸幡太郎と三木安正の困難児保育構想を中心に
- 戦前の母子保健衛生と困難児問題 : 恩賜財団愛育会の母子愛育事業を中心に(9.幼児教育A,自由研究発表I,発表要旨)
- 戦前保育科学と困難児保育論の形成 : 戦前保育問題研究会第三部会の困難児保育実践研究を中心に
- 戦前教育・保育科学と困難児保育論の形成 : 愛育研究所異常児保育室の実践を中心に
- 障害の重い青年・成人の発達と教育 : 就学猶予・免除者の教育権保障と夜間中学の学びをつなぐ(ラウンドテーブル6,発表要旨)
- R2.就学猶予・免除障害者の教育権保障(ラウンドテーブル,発表要旨)
- 特別支援教育における意義と活用--ICFはいかに障害児教育の課題を継承し、克服するのか (特集 国際生活機能分類(ICF)の現況と問題点)
- 共感と科学性にねざした子ども理解から教育実践を拓く
- 特別支援教育におけるICF活用の前提(準備委員会企画シンポジウム1,日本特殊教育学会第48回大会シンポジウム報告)
- 田中昌人監修「要求で育ちあう子ら」編集委員会編 『近江学園の実践記録 要求で育ちあう子ら 発達保障の芽生え』
- 障害児家族における貧困問題と学校教育の課題(ラウンドテーブル10,発表要旨)
- 障害のある子どもの生活・養育困難に対する特別支援学校教員の認識と対応(【テーマB-3】子どもの貧困と教育問題,テーマ型研究発表【B】,発表要旨)
- 戦時下における小溝キツと「異常児保育」 : 保育記録にみる障害児保育実践の誕生