統合失調症の子どもをもつ父親 : 病気への対処と向き合い方
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概要
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本研究は,統合失調症の子どもをもつ父親へのインタビューを通して,父親の,子どもと病気への対処と病気との向き合い方を明らかにすることを目的とした。3名の父親へ,子どもの症状や日常生活の様子,子どもへの対処,家族や自身の生活などについて半構成的面接を行い,質的に分析した。その結果,父親の対処と向き合い方に関して,【家族への気遣い】と【父親としての在り様】の2つのテーマが得られた。父親は,母親とは異なる責任感をもって子どもと接していると考えられ,家族など周囲の人々と少し距離を置き,間接的に統合失調症の子どもの日常的ケアを行っていた。父親が子どもに対応していると考える程度と,母親が考える程度にはズレがあるため,父親が他の家族のかかわりをサポートする形で日常的ケアを行っていることを,妻たちに理解してもらう必要がある。また,自分の感情を表出することが少なく,専門職者ともつながりにくい傾向があるため,父親自身がケアされる場の提供が望まれる。
- 2013-04-30
著者
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