自己表現スタイルに及ぼす学級での人気度と性差と状況要因の効果 : 小学校高学年の場合
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概要
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アサーティブ、ノンアサーティブ、攻撃的な自己表現スタイルに、学級内の人気度や性差を小学校高学年の児童236名を対象に調査研究した。併せて因子分析により分類した状況要因(個別対応状況・集団対応状況・授業中の対応状況)についても検討した。 主な結果は次の通りである。1)すべての学級でアサーティブな自己表現が多く攻撃的表現は少ない。2)学級内の人気度が高い者はアサーティブが、中程度の人気度の者はノンアサーティブが、人気度の低い者は攻撃的な自己表現が有意に高い。3)男児は女児に比べ攻撃的であり、女児はアサーティブかノンアサーティブな自己表現が有意に多い。4)個別対応状況ではアサーティブな自己表現が有意に多く、集団対応状況ではノンアサーティブと攻撃的な表現が多く、授業中の対応状況ではアサーティブな自己表現が有意に多い。また、女児はすべての対応状況でアサーティブが支配的であったが、男児は女児に比べすべての状況で攻撃的な自己表現が有意に高く、授業中の対応状況では攻撃的とアサーティブな自己表現が有意に高いアンビバレントな傾向を示していた。 状況要因を因子分析から決定する際、質問項目の信頼性、自己表現スタイルの選択肢等いくつかの問題点が指摘された。これらは今後の課題としたい。
- 2013-03-01
著者
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