音楽に著作権保護機能を埋め込む音響信号に対するハイディング技術に関する研究
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概要
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コンテンツの違法コピーを追跡する方法として電子透かし手法が開発され、画像や音楽に対して原コンテンツの品質を劣化させずに著作権情報等を埋め込むことができる。この技術を発展させて、各種データ圧縮やアナログ変換に対する耐性をもたせたロバストな埋め込み技術の開発が進み、現状では、携帯電話やスマートフォンを用いて画像をカメラで撮影したり、スピーカ再生音を録音するだけで、画像や音楽に埋め込まれている情報を抽出することができ、新規な広告媒体として期待されている。しかし、当初の著作権保護という用途において、電子透かしだけでは違法コピー自体を阻止することはできないため、妨害雑音を埋め込む手法も研究されている。これはコピー操作に伴いアナログ変換などコンテンツに何らかの改変を施すと、埋め込まれている妨害雑音が可視化または可聴化されるようにしたもので、違法コピー品の流通を阻止できる。本稿では、音響信号に情報を埋め込む情報ハイディング手法を概説し、情報以外の第2の音響信号や妨害雑音を埋め込み、音楽著作権を保護する研究事例について紹介する。
- 2013-03-31
著者
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