オーディオ-MIDI符号化ツール「オート符」における表情付け解析機能の実装
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概要
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既開発の音響信号からMIDI符号に自動変換するツール「オート符」は、一般化調和解析に基づく周波数解析を採用することにより倍音を含む和音を高精度に解析できるという特徴があり、音声信号を与えると、標準的なMIDI音源で近似的に音声を再現可能なMIDIデータを生成できる。しかし、本ツールを楽曲のMIDI打ち込み支援の用途に活用する場合、生成されるMIDIデータより倍音に対応する音符だけを高精度に除去する機能が要望される。一般的な楽曲では倍音は複数の基音に由来して発生することが多く、倍音と基音を兼ねる音符も少なくないため識別は容易ではなかった。また、楽曲によっては、半音未満の精度で微分音解析を行い、ピッチベンドなどの表情制御コードを自動的に付加されることが要求される。本稿では、周波数解析における時間分解能と処理速度を向上させることにより、倍音と基音の識別精度および半音間の微分音の解析精度を大幅に向上させることが実現できたので、その結果を報告する。
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