変形性膝関節症罹患者に対する運動療法は治療開始150日を超えても有効か? : システマティックレビューおよびメタアナリシスによるエビデンスレベルの検討(平成23年度研究助成報告書)

概要

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【目的】本研究の目的は,変形性膝関節症罹患者に対する治療開始150日を超えた運動療法の有効性とそのエビデンスレベルを明らかにすることであった。【方法】ランダム化比較試験に対するシステマティックレビューおよびメタアナリシスを実施した。変形性膝関節症罹患者を対象に運動介入を行い,心身機能・身体構造,活動,QOLをアウトカムにしたランダム化比較試験の論文を本研究の分析に含めた。エビデンスレベルの判定はGRADEシステムにしたがった。【結果】本研究の分析に含められた論文の数は44編であった。治療開始150日を超えても効果が有意なアウトカムは,心身機能・身体構造では疼痛,膝伸展および膝屈曲筋力,活動では階段昇り動作の遂行時間,歩行距離,QOLでは全体的健康感,身体機能,日常役割機能(身体),体の痛み,であった。これらの結果のエビデンスレベルはいずれも中等度以上と判定された。【結論】変形性膝関節症罹患者に対する150日を超えた運動療法は,治療開始150日を超えても心身機能・身体構造,活動,QOLに対して有効であり,そのエビデンスレベルは中等度以上である。
2013-04-20