茶園における富栄養化地下水を用いた日射制御型低流量液肥灌水減肥栽培がチャの生育や土壌化学性に及ぼす短期的影響

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概要

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農家の茶園において,慣行栽培から,日射制御型低流量灌水システムを用いて溶存無機態窒素濃度の高い地下水に化成肥料を溶かして日射量に対応させてゆっくり液肥灌水する栽培に移行して,約2年間チャの生育および土壌化学性の変化等を調べた.その結果,この低流量液肥灌水区では,通常のタイマー灌水を行った通常灌水区よりも,土壌水分を高く保つことができた.また,管理移行後の約2年間では,肥料窒素を慣行の41〜48%削減した条件であっても慣行区および慣行灌水区に比べて同等以上の生育を得ることができた.また,畝間の有機物層から土壌の次表層まで,pHの上昇,ECの低下,NO_3-N, av-P, ex-Kの減少が生じ,土壌の化学性が改善した.また,灌水ラインに圧力調節機能付きドリッパを用いることにより,日射制御型低流量灌水システムを傾斜園にも適用できることを,新植茶園において示した.
2012-12-05

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