主任介護支援専門員のスキルアップ研修の評価
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概要
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本研究の目的は,A市地域包括支援センターが実施している主任介護支援専門員に対する効果的なスキルアップ研修のあり方を明らかにすることである。主任介護支援専門員は、スーパーバイザーとして、介護支援専門員(スーパーバイジー)が介護保険利用者に対して行う対人援助技術の向上を支援することが求められている。 方法は,主任介護支援専門員7名を対象に半構造的面接を行い,研修目的であるスーパービジョンの習得について、主任介護支援専門員が語った主観的評価から分析した。結果は,主任介護支援専門員全員が,研修に参加する中で介護支援専門員支援を行う役割を認識するようになっていた。グループスーパービジョンの方法に関する理解は,回を重ねる中で他の人のやり方を見て深まっていたが,技術の習得については,できていないと感じている者が多かった。特に,できていない技術としてあげられたのは「介護支援専門員の気づきを促す質問」であった。スーパービジョンを活用した介護支援専門員支援は,全員が実施していた。主任介護支援専門員が,今後,グループスーパービジョンを習得するために必要と感じている方法は,研修の継続,新人介護支援専門員の事例を行うこと,グループスーパービジョンを指導する第三者をおくこと,実施したグループスーパービジョン事例の評価を行うこと,練習やロールプレイを積み重ねる等であった。これらの結果から効果的なスキルアップ研修のあり方は,参加者の関係性に配慮したプログラム,必要なコミュニケーション技術の習得,グループダイナミクスの活用,グループスーパービジョンの評価を研修の中で行うことが重要であることがわかった。
- 2013-02-28
著者
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