医療・福祉従事者のストレス対処とSOC(sense of coherence)の関連
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概要
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医療・福祉従事者のストレスの高さは既存の研究によって明らかにされている.また,ストレス反応に影響を及ぼす要因分析のツールとして,個人や職場環境(労働条件・仕事の裁量権・ソーシャルサポートなど),あるいはコーピングに焦点があてられることが一般的である.しかし,それ以外にもストレス反応に関与する要因があるのではないかと考え,個々に内在する力が関与している可能性に着目し,"生きる力"ともいえるSOC(sense of coherence:首尾一貫感覚)の強さとストレス反応の関係について,明らかにすることを目的とした.調査の分析結果では,コーピング方略尺度とSOC指標を用いてストレス反応との関係を比較したところ,コーピング指標(r=-0.14〜0.28)に比べSOC指標(r=-0.56〜0.49)のほうがストレス反応との相関が高いことが示唆された.また,SOCの強さは男性,高年齢層でSOCは強く,年齢や性別によって違いがみられることもわかった.
- 日本介護福祉学会の論文
- 2008-10-01
著者
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