これからの社会に求められる教員の「専門性」とは
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概要
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本稿は昨年、本学の研究紀要で考えた「教師の『専門性』育成への課題」をもう少し掘り下げようと試みた小論である。三点にわたって考えた。一点目は、今や社会が激しく変化していき、消費化社会と情報化社会が生活の隅々にまで浸透していく中で、子どもを育てる環境は決して良くはなっていない。だからこそ社会の変化に伴う家庭環境・社会環境の大きな変化を子どもとの「関係性」という概念から見ていく必要があること。二点目は、子どもが「感動」を得るような本物の知を示す力量が教師にないと、学術・情報・技能への興味関心が子どもたちに育っていかない。困難な課題であるが、知識の量よりもその質が問われる今世紀にあって、教師の知への研鑽は必須の課題であること。三つ目は子どもを育てるための、しっかりした考え方<哲学>を持つことである。地域社会の崩壊や核家族化により、子どもが多くの他者と触れあう場所は学校以外にはない。当然、「人間関係づくり」に未熟なまま青少年期を迎える。人間関係をつくることも、そしてその中で他者の心情を理解することも出来にくいまま成長してきている子どもが多い。そのことから当然、学校での集団生活においてトラブルが絶えまなく起こっても不思議でない。その際、「しっかりとした人間観」に基づいた指導が必要であること。
著者
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