中学校英語授業における熟練教師の思考と実践の展開過程 : 教室コミュニケーションに焦点をあてて
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概要
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本研究は,ある熟練教師の英語授業における教室コミュニケーションの特徴を探ることを目的とする。研究の対象は,教師歴25年の熟練教師が教える公立中学校の1年生から3年生の英語授業である。それぞれの授業をVTRで録画し,発話者がどのようなことばを誰に向けて使用したかという位相と階層の観点から分析した。その結果,(1)学年毎に活動中に使用されることばの種類(位相)と想定されている聞き手(階層)が異なる(2)学年が進むにつれて,ことばの位相と階層を複雑に組み合わせたコミュニケーションが行われるようになる(3)学年毎に特徴的な位相と階層の組み合わせは,生徒の学習発達に沿ったものであり,生徒を場の状況を意識して対話する英語使用者に育てている様子が明らかになった。
- 2009-12-25
著者
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