日本の要介護状態における死亡率
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概要
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近年の日本の介護保険において,要介護状態にある者について,その死亡率について検討した。2007年の要介護状態の原因疾患は,上位から,脳血管疾患(23.3%),認知症(14%),高齢による衰弱(13.6%),関節疾患(12.2%),骨折・転倒(9.3%)であった。要介護状態における要介護度別の死亡率を検討した結果,要介護状態が高いほど,死亡指数が高かった。近年においては,脳血管疾患による要介護状態の割合は低下傾向にあり,認知症による要介護状態の割合は増加傾向にあった。脳血管疾患については,後遺症による身体機能低下が,死亡率の悪化の原因になることが報告されている。しかし,認知症が原因の要介護状態においては,死亡率の悪化は報告されていない。要介護状態者の死亡率は,その原因疾患により影響をうけるので,要介護状態者の全体の死亡率の変化は,それを構成する原因疾患の割合に影響される,と考えられた。
- 2012-09-17
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