高専生の技術力意識について

概要

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高専5年生と専攻科生において技術力意識に関する実態調査の結果を考察するとともに,今日における高専教育に関する問題点と課題を究明した.その結果,高専生および専攻科生は「技術力」について固定概念を保持してはおらず,「産業競争力」については、わが国の現状をほとんど把握していないことも明らかになった.また,高専教育の現状においても「技術力」を身に付けることは可能と認識しているが,それを自分の就職の際のアピールにおいては利用していないことも判明した.高専の利点としては,ともに就職率の高さや専門知識の修得が可能であることを指摘し,とくに専攻科生では,高専教育の特色をより深く理解している.「技術力」の修得における達成度については,高専生と専攻科生の大多数が大学生よりも同等以上と考え,かつての極度な「大学生劣等感」がみごとに解消されていることが明らかとなった.さらに,これらの技術力意識調査の結果を踏まえて,高専における教育目標のあり方や教える側との間に介在する問題,点と究明すべき課題を示した.
2012-07-31