Ka帯およびKu帯衛星回線における降雨減衰変動時間スケールと雨域移動速度の関係について(オーガナイズドセッション「無線通信の明日を支える電波伝搬の研究」,電波伝搬,一般)
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概要
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1986年から2006年の間に、大阪電気通信大学(寝屋川市)において連続的に測定されたKa帯およびKu帯各種衛星電波の測定データを用いて降雨減衰の時間変動の相関時間を計算し、前線種別等の数々の降雨タイプに対する変動時間スケールの特徴について、降雨事象毎に詳しく検討を行った。京都府宇治市や滋賀県甲賀市との間でのKu帯BS電波3点観測から得られた雨域移動速度と比較した結果、雨域移動速度が速くなるにつれて概して降雨減衰の相関時間が短くなる傾向のあることが示された。降雨タイプ別に見ると、温帯低気圧による降雨に関しては、温暖前線より寒冷前線のときのほうが降雨減衰の相関時間が短く、閉塞前線のときはその間の相関時間の値を示すことが分かった。停滞前線による降雨では、停滞前線北側で発生する降雨減衰よりも停滞前線南側で発生するときのほうが、降雨減衰の相関時間が短くなる傾向があり、停滞前線が上空と通過する場合にはちょうどその中間の特性を示す特徴が得られた。
- 2012-01-11
著者
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