小学校教員養成における理科の授業改善(II)
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概要
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小学校理科を教えることに自信のある教員の養成システムを構築するのが,新生の私学で小学校教員養成(理科)の実践的課題であり,研究であると位置づけた.最近の教育現場では,どちらかというと,理科を教えることが,苦手な先生が多いという報告があり,養成段階でそのことは,克服すべきである.小学校の先生方の中には,小学校免許中心の先生になる割合が増えてきているのではなかろうか.小中高の教員志望タイプと,幼保小の教員志望タイプのそれぞれの免許取得で,小学校で全教科担当の教育を行う資格獲得が今後多数を占めていくのではなかろうか. 受講対象の学生がこのように違う以上,その対応が違うことが,今回のテーマ設定で考えた大きな理由である.大学の教育として受講する中では,我々の学科のように,幼保の免許取得の教育もやりながら,小学校の免許を付与することを考えている.現在卒業生を出していないので,途中段階であるが,理科教育をどうやっていくかを,方向や方針について,途中経過のみであるが,少し実践が深まったので,報告する.その中で,理科の模擬授業は,学生の主体性が活かせてもらえる機会で,貴重な経験を積むことができるという長所がある. さらに,小学校での理科教育を,児童の進級先である,中・高等学校の要望にも合わせていくことであり,可能なら科学教育のレベルを上げることも試みたいと思っている.今回の新学習指導要領や,新しい内容がかなり増えた教科書などは,その点で模擬授業の検討を必要としており,教育的に追い風である.このように考えて,小学校での理科教員養成の模擬授業について検討し始めた.今回は,「方向」や「方針」は定めておきたいと思って中間報告を作成した.このような中間時期で,現状分析を行うことは,完全でないが,意義があろうと思い文章化した.政治的にも経済的にも先行き不透明な時代だからこそ,理科教員養成が期待されていることは大きいが,今後各位に議論していただく材料を提供しておきたい.
- 2012-12-30
著者
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