至適体重増加チャートに基づいた体重コントロール支援の効果に関する検討

概要

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厚生労働省の「妊娠期の至適体重増加チャート」に準じた体重増加のための支援の効果について,実際の体重増加と産後の体重回復の面から検討した。2007年10月〜2008年4月にA病院で至適体重増加の取り組みに同意した72名を対象として,体格指数(BMI)を考慮した体重増加に関する支援を行った。体重回復については産後6ヵ月まで調査した。対照群(支援非実施群)として,この支援を実施していない67名のデータを2006年5〜7月までのカルテより収集して同様の分析を行った。支援実施群の平均年齢は31.7±4.1歳,支援非実施群は30.3±4.2歳であった。妊娠全期間をとおして至適体重増加を達成したのは支援実施群では39名,支援非実施群で24名であり,支援実施群で至適体重増加者が増える傾向がみられた(P<0.1)。産後の体重回復は,支援実施群のうち非妊時の体格指数が標準(18.5≦BMI<25.0)であった者54名について検討したところ,産後6ヵ月までに非妊時体重に回復した者は至適体重増加を達成できた31名中29名,達成できなかった23名中15名であり,有意な差がみられた(P<0.05)。