GPSを搭載した農耕地の土壌調査支援システムの開発
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概要
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土壌図等の土壌情報をパソコンを利用して現場で迅速かつ有効に活用するために,GISおよびGPSを用いて以下のような特徴を有する土壌調査支援システムを開発した。1)ハードウェアは軽量で現地への携帯が容易なノート型パソコンおよび衛星電波受信機,同アンテナ,位置補正用FM放送多重用アンテナからなる簡易型DGPSで構成される。ソフトウェアはVisual-C言語で作成され,Windows95および98のOS上で動作する。2)任意の地域と縮尺の基本土壌図および応用土壌図がリアルタイムに表示される,さらに土壌図表示画面上で土壌断面や土壌理化学性データ等を検索する機能を有する。その機能を利用して有効土層の深さ,土性,礫層の有無,リン酸固定力,乾田・湿田区分(水田),排水の良否(水田)などの応用土壌図を容易に作成することが可能である。3)簡易型DGPSによる位置決定精度について,定点調査16地点における2回の緯度・経度測定値の秒差から距離差を求めたところ,中山間地では経度(東西方向)で平坦地に比べてやや差がみられたが,全体として誤差は10m以内であり,高い再現性をもつことが確かめられた。以上のことから,本システムを用いることにより簡易に土壌図および土壌情報の入出力を行うことができ,現地での土壌調査時にそれらの情報をリアルタイムで利用することが可能と思われた。
- 日本ペドロジー学会の論文
- 2001-06-30
著者
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