足関節底屈筋トレーニングは脳性麻痺児・者の歩行を改善する : シングルケースデザインによる検討
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概要
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【目的】我々は7週間の足関節底屈筋トレーニングが脳性麻痺児・者の歩行機能を改善するという仮説を,歩行能力を示す時間距離変数と歩行効率を示す足圧中心(COP)変数を用いて検討した。【対象】10m以上の連続歩行が可能で,口頭指示が理解できるCP児・者3名(13.7±5.4歳)。【方法】ABA'型のシングルケースデザィンを用い,それぞれの期間を7週間ずつ設定した。介入期には,足関節底屈筋トレーニングを週3回7週間自宅で行った。【結果】2症例は,歩行能力と歩行効率に有意な改善,1症例は歩行効率に有意な改善を示し,我々の仮説を支持する結果となった。【結論】生まれながらに正常な運動パターンを学習していないCP児・者は,筋の活動量を増加させることで歩行を改善することは容易でない。しかし,従来は禁忌とされていた量の取り組みが,歩行機能を維持・改善するための重要な取り組みのひとつであると考える。
- 2012-02-20
著者
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樋口 由美
大阪府立大学総合リハビリテーション学部
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石原 みさ子
六地蔵総合病院
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樋口 由美
大阪府立大学
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樋口 由美
大阪医科大学衛生学・公衆衛生学教室
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樋口 由美
大阪府立看護大学総合リハビリテーション学科
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樋口 由美
大阪医科大学 予防・社会医学講座衛生学・公衆衛生学
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石原 みさ子
大阪府立大学大学院総合リハビリテーション学研究科:医療法人社団医聖会学研都市病院リハビリテーション科
-
出原 千寛
医療法人社団医聖会学研都市病院リハビリテーション科
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