住宅の資産価値維持について --その2 カリフォルニア州郊外戸建て住宅アンケート調査より

概要

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住宅の長寿化と資産価値の維持に向けて居住者支援の体制作りを検討するために、米国居住者の住宅の資産価値維持・向上の実情を調査した。第一報(住宅の資産価値維持について--カリフォルニア州郊外戸建て住宅の追跡調査)に続き、米カリフォルニア州の戸建て住宅を対象に、住宅の(1)維持管理の実態、(2)住宅情報の保持・引き継ぎ、(3)不動産情報の利用と評価、(4)不動産価値に対する意識についてアンケート調査(43戸)とインタビュー調査(13戸)を行った。その結果、1 )8割が増改築をしていたが、住宅の図面や記録を所持している世帯は1/4と少なく、記録は郡や市に蓄積され情報開示されている。2)居住者は定期的なメンテナンスが資産価値向上につながると考え、躯体が丈夫であれば内外装・設備は改装できると認識している。3)改修工事は専門家だけでなく居住者、或いは両者が協力して行われており、家族や時代の変化に応じて改修しやすい環境にある。4)中古住宅が新築と同様に流通する背景に、インスペクション制度・住宅情報の整備と開示・住宅の平面構成などがあることが分かった。