アメリカ連邦政府における中等後教育改善基金の思想的基盤-C.カー,D.モイニハン,F.ニューマンを中心に-
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概要
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本研究では,アメリカ連邦政府の一組織である中等後教育改善基金の思想的基盤について,その創設に影響を及ぼしたクラーク・カー,ダニエル・モイニハン,フランク・ニューマンの思想を手がかりとしながら,中等後教育改善基金の思想的基盤を明らかにすることを目的としている。検討の結果,次の4点が明らかとなった。第1に,教育プログラムへの財政援助という考え方は,全米科学財団をモデルとしつつ,クラーク・カーによって先駆的に提唱された。第2に,競争的補助金というFIPSE の法制的特質を明確に打ち出したのはフランク・ニューマンであった。第3に,高等教育機関による教育プログラムの内容策定に際し,連邦政府が限定的裁量性を与えるというFIPSE の法制的特質の萌芽が3人の思想にみられた。第4に,連邦政府と州政府との政府間関係についてはほとんど言及されていなかった。
- 2012-03-31
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