岐阜県における気管支喘息診療,10年間の推移 : 医療機関アンケート調査から示されること

概要

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【目的】岐阜県における最近10年間の気管支喘息診療の推移について,医師会員に対するアンケート調査結果をもとに検討した.【方法】2000年,2004年,2010年の3回に渡り,岐阜県内の医療機関で内科,小児科,呼吸器科を標榜する医師に対してアンケート調査を行った(発送件数:886〜1140).【結果】回収率:34.9〜37.5%.喘息患者数は成人,小児ともに2000年〜2010年で「減少している」と回答した医師が多くなっていた(成人;12.3→19.6%,小児;8.8→22.9%).ガイドラインは成人,小児ともに利用率が増していた(成人;66.5→89.3%,小児;77.5→92.8%).吸入ステロイド薬(ICS)は成人,小児ともに特に小児で使用頻度が増していた(半数以上の患者にICSを処方する医師の割合:成人;46.1→77.6%,小児;4.3→31.3%).ピークフローメーターは成人,小児ともに利用率に伸び悩みが見られた(成人;20.9→23.8%,小児;10.0→27.7%).【考察】ガイドラインの改定,普及とともに喘息治療の向上が見られ,発作時等の医療機関受診回数が減少していると考えられた.喘息コントロール状態の客観的評価に関しては更なる啓発が必要と考えられた.
2011-11-30