思春期・青年期にあるダウン症の子どもをもつ母親のレジリエンス : 背景要因と自立に対する認識によるレジリエンスの差異
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概要
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ダウン症児の母親の背景要因と自立に関する認識によるレジリエンスの差異を明らかにすることを目的とした。自立に対する認識尺度は、【自立に対する望み】3因子、【自立へのかかわり】3因子で構成されている。S-H式レジリエンス検査用紙は、<ソーシャルサポート>、<自己効力感>、<社会性>の3因子で構成されている。両尺度共に信頼性・妥当性が確認されている。研究参加者は、12〜22歳のダウン症児の母親297名である。調査は無記名、自記式郵送調査とし、患者会を通して調査用紙の配付・回収を行った。母親の背景要因では、有職者がレジリエンス合計得点、レジリエンスのうち<自己効力感>因子の得点が高かった。自立に関する認識では、【自立に対する望み】、【自立へのかかわり】高得点群がレジリエンス全て、および一部因子の得点が高く、<ソーシャルサポート>において差が顕著であった。以上のことから、母親が働くことはレジリエンスを高めること、自立に対する望みを高くもち自立の可能性を広げる取り組みを積極的に行うためには、周囲の支援が不可欠であると考えられた。
- 2011-11-20
著者
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