音声リズムから見た音声学と認知科学の接点(<特集>認知科学と音声研究)
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概要
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本稿では言語音声のリズムおよびその言語間での相違に関連する研究の中で,音声学が認知科学分野とどのような係わり合いを持ってきたかを概観する。具体的には,(1)reiterant speechという手法を用いた音声リズムの抽象的構造に関する研究,(2)syllableやmoraといったリズムの基本単位の知覚に関する研究,(3)諸言語のリズムを子音や母音区間の時間長を指標に捉えた研究,(4)speech cyclingという発話手法を用いた音声リズムの産出に関して人間の運動の側面に焦点をあてた研究,などを紹介する。これらを通して,音声リズムの研究が言語習得など認知科学研究の進歩にどう影響したか,また逆に,人間の運動制御などに関する認知科学的観点が音声リズムの研究手法の発展にどう貢献したかなどについて考察する。
- 日本音声学会の論文
- 2002-08-30
著者
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