直動形脚機構を有する育林作業用歩行機械の開発
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
育林作業用機械のベースマシンの開発を目的として,直動形脚機構,支持用補助脚,機体可変構造を有する歩行機械を試作し,歩行実験を行った。直動形脚機構は,脚先の直線動作が簡易に行なえるので,遊脚動作や,機体の移動が容易となる。支持用補助脚は,支持脚領域を拡大し,重心の揺動によらない静的歩行を可能にする。機体可変構造は,直動形脚機構との組み合わせで,傾斜地上でも支持脚領域内に重心の投影点を保つことが可能である。試作機を用いて,4種の歩容による平坦地歩行実験と砂地踏み越え実験を行った。実験の結果,遊脚を右前脚,左後脚,左前脚,右後脚,補助脚の順に行う歩容は,ロールとピッチの揺動が±1°以内に保たれ,最も安定した歩容であることが確かめられた。砂地踏み越え実験では,脚先の沈み込みによるロール方向の傾きを抑制するために,脚の伸縮による機体の水平制御を導入した結果,ロールとピッチの揺動を±1°以内に保った歩行が実現された。
- 森林利用学会の論文
- 1997-04-15
著者
関連論文
- 林業用段軸式車両の姿勢制御
- 林業機械化の現状と問題点
- 最適サーポシステムを用いた模型段軸式トラクタの姿勢制御
- 直動形脚機構を有する育林作業用歩行機械の開発
- 林業用クローラ車両2機種の走行性能試験
- 林業機械学, 大河原昭二・後藤純一・酒井秀夫・大里正一・神崎康一, 255pp, 文永堂出版株式会社, 東京, 1991, 4,120円
- 下刈作業用機械の具備すべき性能に関する研究(1) : 育林作業地の地表障害因子
- IUFRO XX World Congress in Finland "Caring for the Forest: Research in a Changing World" 参加報告
- 平成10年度森林利用学会シンポジウム報告(平成10年度森林利用学会シンポジウム-森林利用学の課題と役割-)