木更津市内におけるため池の保全方法の検討

概要

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本研究は,都市化による影響を受けるため池の保全のために,周辺環境を踏まえた有効な利用方法を検討することを目的としている.今回調査対象とした木更津市内には,農業用水の確保を目的に築造された大小12箇所のため池があり,環境要因の違いから四防谷堰,東谷堰,伝正院堰という3箇所のため池についての調査がなされた.調査内容は,各ため池の現状,生物,水質,ため池および周囲の植生についての把握である.今回の調査から,四防谷堰,東谷堰は農業用水として利用されているため,適切に維持管理されていることが確認された.また,周囲の開発が進行していることもあり,いずれは伝正院堰も埋め立てられ住宅地とされてしまうことが危惧され,周辺の都市化が進行していることを踏まえると,今後は親水空間として利用する方法が考えられた.伝正院堰を親水空間として利用してもらうために,ため池内に遊歩道を設け,水辺に親しめる散歩道として住民の憩いの場として利用することや環境教育の場としての利用方法が検討された.
2011-07-31