A-3 ニューロマネジメントに関する考察 : 企業遺伝子に関する調査にみる遺伝子型経営の実態
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概要
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本報告は、企業経営における現象としてのイノベーションや戦略的経営行動、さらには企業不祥事等について、その要因としての特異性に着目するとともに、個別企業における限定的現象ととらえる視点から、個別企業固有の遺伝子の存在を前提とし、それによる経営現象としての具現化過程を解明することを研究上の起点と位置づけ、従来は仮定的考察に終始していた当該課題に対し、企業を対象とした調査の実施による実態の分析と、企業遺伝子の存在かつその生成および継承過程の解明を目的とする一連の研究における検証報告を内容とするものである。本報告に先行して、人間の管理行動プロセスに着目し、一連の管理行動とそれに先行する意思決定に関する脳機能上の処理プロセスを解明することにより、従来のマネジメント上の課題を克服することを目的とするとともに、マネジメントへの脳神経学的行動科学的接近を試みとする新しい研究手法としての「ニューロマネジメント(Neuromanagement)」を提起しているが、本報告では当該研究命題に続いて、その前提的仮説としての企業遺伝子の存在に関する実態調査からその存在を裏付ける結果を得るとともに、各企業が個々にとらえる企業遺伝子が各社の経営理念や企業文化に昇華されるかたちで経営が展開されていることを検証した。本研究ではこうした経営を遺伝子型経営と呼ぶこととし、今後の企業経営の継続性と、イノベーションをはじめとする固有の経営現象の方向性に対する一助と位置付けることを目的としている。
- 2011-06-17
著者
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