B-1 21世紀における中国メディアの変革と日系企業の企業広報 : 広報活動の実態から考える企業広報システムの構築
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
中国の経済成長には目を見張るものがあり、GDPは2010年には日本を凌駕してアメリカに次ぐ世界第二の規模に達した。その中国では、「尊敬される企業」をはじめ種々の企業評価プログラムが毎年実施され、中国メディアでもよく取り上げられるが、日系企業が選ばれる割合はきわめて低い。日系企業が中国国民に尊敬されるには、もちろん、優れた商品戦略や社会貢献活動、コンプライアンス経営などが大前提となる。そのうえで、効果的なコミュニケーション戦略に基づき、企業情報を正確かつ適時適切に伝えると同時に、多様な利害関係者の要望や期待、不満にも応える、本来の「企業広報」の実践、推進が重要なカギとなる。しかしながら、中国メディアは、実質的に中国共産党・政府主導の管理体制下に置かれていることから、果たして健全な企業広報が展開できるのかどうか、絶えず疑問が提起される。本報告では、まず、中国メディアの実態を考察し、ネットメディアの影響力の増大を明らかにしたうえで、それが如何に日系企業の企業経営に影響するかを解明する。つぎに、日系企業が日頃からどのように企業広報を考え、取り組めば、中国の多様な利害関係者と信頼関係を構築し、健全かつ持続的な経営発展を遂げることができるのかについて、企業広報の観点からアプローチする。加えて、日系企業の企業広報の特徴、および問題点を分析し、効果的な企業広報が展開可能な新たな方向性として、「企業広報システム」の構築を提案し、具体的なあり方を示す。
- 2011-06-17
著者
関連論文
- 中国における企業広報システムの構築と企業経営の健全な発展^[○!R]
- 中国企業におけるコーポレート・ガバナンス原則と有効な企業独自原則の本質と課題^[○!R]
- 中国における経営者教育システムとコーポレート・ガバナンス原則 : 企業独自原則の実効力向上のために
- B-1 21世紀における中国メディアの変革と日系企業の企業広報 : 広報活動の実態から考える企業広報システムの構築