ニマイガワキン(Graphostroma platystoma)子のう胞子のシイタケほだ木への侵入部位と時期
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概要
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シイタケほだ木に対してニマイガワキンの子のう胞子懸濁液を種々の方法で接種した.シイタケほだ木へのニマイガワキンの侵入部位を明らかにするために子座形成率[(=子座率):ほだ木表面積に対する子座面積の割合]を比較した.子のう胞子がほだ木に侵入するには樹皮から辺材部に達する傷が必要であった.また,子のう胞子懸濁液の接種時期と子座形成率との関係を検討した.子座形成率はシイタケ接種1か月前および同時期は高かった.しかし,シイタケ接種2か月後は子座形成率は低かった.これらの結果から子のう胞子による侵入はシイタケ接種時期以前に起こることが示唆された.春に子のう胞子をクヌギ生立木に接種し,同年の冬に伐倒後,シイタケを接種し,通常の方法で伏せ込んだ.この場合本ほだ木の子座形成率は高かった.これらの結果から生立木にも子のう胞子による侵入と定着が起こることも示唆された.
- 日本きのこ学会の論文
- 1999-12-25
著者
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