電力反射係数によるRFIDタグアンテナのクリアランス評価

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RFIDタグアンテナは金属や水が入った容器など様々な物体に貼り付けられる.そのような物体の影響を受け,アンテナの入力インピーダンスは変化し,ICとの整合が劣化する.タグアンテナには周囲環境によってインピーダンス変動が小さいアンテナを選択することが望ましい.我々がこれまでに検討してきた,単方向指向性を有する並列共振H形アンテナは金属近接によるインピーダンス特性の変動が非常に小さい.周囲環境に対するロバスト性を他のアンテナと定量的に比較するために,アンテナクリアランスの考えを導入する.アンテナクリアランスは,アンテナが近接する物体の影響を受けずに動作するために必要な,最小の空間占有体積と定義されている.従来提案されている,導体棒をアンテナに近接させた際の入力インピーダンスの変動率に基づくクリアランス評価では,ある周波数におけるインピーダンスを基準とした変動率で決定されるため,帯域特性を評価することはできない.また,RFIDタグは複素インピーダンスに整合するように設計される.そこで本研究では,電力反射係数の変動に着目したクリアランス評価方法を提案する.提案手法により,H形アンテナのクリアランスの帯域特性が評価できることを確認した.また,ダイポールアンテナとの比較結果について報告する.
2011-01-13

電力反射係数によるRFIDタグアンテナのクリアランス評価

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