相対補充連体修飾の構造 : 準体節との対応
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概要
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相対補充連体修飾関係は、修飾節と主名詞との意味関係においては様々であるが、主名詞が相対名詞で、それを修飾節が補充する関係にあるという点で共通し、「名詞+助詞」が相対名詞を補充する関係と並行的である。相対修飾の修飾節はモノ(人・具体物など)を表す「モノ相対節」と事柄を表す「コト相対節」とに分けられるが、モノ相対節の中に、現代語では成り立たずに中古語では成り立つという一つのタイプがある。中古語には準体節が存在し、それが相対節と対応することにおいて、現代語では表し得ない種類の相対節を可能にしていたと推測される。
- 2010-10-01
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