病理診断アトラス(21)展望:病理診断の未来-臨床へのかけ橋-

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概要

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本学の病院病理科(現病理診断科)は、講座とは離れ、独立した診療支援部門として、外科手術材料の診断を業務としてきた。一時期中央検査部門の管理下にあったが、標榜科として位置づけられた現在、診療科として講座との連携を密にして運営されている。,病理学には、従来からの研究を重視する立場と診療に関わる病理診断を重視する立場(外科病理学)がある。病理診断科で行う病理検査は、他の検体検査と異なり、生体の複雑多様な病変を専門医が診断して、直接診断と治療に関わる情報を提供することから、臨床医との密接な連携が欠かせない部門である。,本稿では、免疫組織化学やin situ hybridizationなど病理診断を支える基礎研究技術の進歩で、精緻な形態解析が可能となり、また、これまでに集積された固定組織からの蛋白質解析など分子病理学的アプローチにより、遺伝子解析や分子標的薬の治療選択などを紹介して、病理部門が果たす質の高い医療の実現に向けての試みに関して概説した。
2011-03-31

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