リン酸施肥量および土壌有効態リン酸含量がブロッコリー花蕾部のリン・カルシウム濃度と花蕾腐敗病に及ぼす影響
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概要
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リン酸施肥量や有効態リン酸含量が花蕾部のリン濃度や花蕾腐敗病発病に及ぼす影響を明らかにするため,リン酸用量試験や現地調査を実施した.さらに,花蕾肥大期間中の窒素,リンおよびカルシウムの動態を調査し,花蕾のカルシウム濃度に及ぼすリンと窒素濃度の影響を検討した.1)リン酸増肥によりリン吸収量は増加したが,花蕾部重や花蕾部リン濃度に影響せず,土壌診断基準値前後の有効態リン酸含量はこれらいずれにも影響しなかった.2)現地調査では,有効態リン酸含量は発病圃場と未発病圃場との間に有意差がなく,花蕾部のカルシウム濃度に影響しなかった.3)リンは花蕾肥大期間中に窒素に対応して葉から花蕾部へ転流すると考えられた.窒素増肥による花蕾部における集積量の増加率はカルシウムがリンに比べて低かった.4)現地調査ではリン吸収はカルシウム吸収を抑制せず,カルシウムの花蕾部への移行を阻害していなかった.5)以上から,土壌有効態リン酸含量を適正に維持すれば,リン酸施肥量,土壌の有効態リン酸含量およびリン総吸収量は花蕾のリン濃度,カルシウム濃度および花蕾腐敗病発病に影響せず,花蕾の窒素濃度が高いと発病株率が高まることが分かった.
- 2010-12-05
著者
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中村 隆一
北海道立花・野菜技術センター:地方独立行政法人北海道立総合研究機構農業研究本部中央農業試験場岩見沢試験地
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中村 隆一
北海道立花・野菜技術センター:(現)北海道原子力環境センター
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日笠 裕治
北海道立花・野菜技術センター:地方独立行政法人北海道立総合研究機構農業研究本部中央農業試験場
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山上 良明
北海道立花・野菜技術センター
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山上 良明
北海道立花・野菜技術センター:地方独立行政法人北海道立総合研究機構農業研究本部中央農業試験場
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