音楽科教育実習における実践的力量形成に関する研究 : 授業観察記述と実習録の分析を通して
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概要
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平成12年10月2日から10月20日までの3週間,宮崎大学附属中学校で行われた教育実習IIの期間中,教育実習生の実施した音楽の授業をビデオに撮影した。このビデオについて,「生徒の意欲や関心を高める工夫がなされているか」など17項目の観点から100点満点で評価した。評価を行っだのは,附属小学校教員2名・附属中学校教員1名・大学教員2名である。各教育実習生の前後2回の授業に対する5名の各観点に対する評点のうち,総合的評価を除<16項目の評点について因子分析を行った。その結果,16項目の評点は「授業管理因子」と「親和性因子」の2因子によって適切に要約できることが明らかとなった。7名の教育実習生を,因子得点の前後差によって「管理一親和性群」「親和性群」「低成長群」の3群に分類した。実習生および指導教員の観察シート記述を,1件ごとに<事実・印象><評価><示唆><代案><説明>の5つのカテゴリーに分類した。この5つのカテゴリーに基づいて,実習生各群の記述件数を比較した結果,親和性群と低成長群は,<評価>に関する記述が有意に多<,<示唆>的記述が少ないことが明らかとなった。また,管理一親和性群の実習生は,他の群と比較して<説明>の記述が有意に多かった。
- 2002-12-30
著者
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