学業不振の規定因に関する研究 : 小学校教師と校長の認知の差異について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
小学校の一般教師と校長を被験者として,15の学業不振の規定因の学業不振との関連性を調べたところ,以下の結果を見出した。(1)一般教師は,「悪い家庭環境」が最も学業不振と関連性が強いと認知し,次いで「教える内容が子供にとって多すぎること」を重視していたが,校長は,「先生の教え方のまずさ」を最も重視し,次いで「悪い家庭環境」を重視していた。(2)一般教師も校長も,共に「めぐりあわせ(運)の悪さ」は,学業不振とはあまり関係がないと捉えていた。(3)両者に認知の差が見られた要因は,「先生の教え方のまずさ」「本人と先生の間の悪い人間関係」「本人と両親の間の悪い人間関係」「両親の教育に対する無関心さ」「めぐりあわせ(運)の悪さ」(以上,校長の方が重視)「教える内容が子供にとって多すぎること」「教える内容が子供にとって難しすぎること」(以上,一般教師の方が重視)の7つであった。(4)教職経験年数や校長経験年数による認知の仕方の違いが,若干の要因で認められた。
- 日本教科教育学会の論文
- 1992-10-20
著者
関連論文
- 成功回避動機についての研究
- 小学校における新教科の研究開発動向について(3)
- 城仁士・那須光章(編), 『「キャリア発達と産業教育」理論と方法』, 明治図書, 1996年10月刊
- 小学校における総合学習についての研究 : 実践校の分析を中心に
- 小学校における新教科の研究開発動向について(2)
- 測定・評価7024 「生活科」の評価についての研究 : 「生活科」研究推進校の通知表の現状と担当教論に対する調査結果を中心に
- 「生活科」と心理学 : 心理学研究者から見た「生活科」
- PA206 学業不振の規定因についての研究 (第2報) : 中学校教師による学業不振の規定因の認知の分析
- 女子高校生の進路意識についての研究
- 測定・評価 906 教育評価の研究(3) : 小学校教師の教育評価や学習指導に関する用語の認知について
- 教師の教育評価や学習指導に対する意識についての研究 : 小学校教師の認知に関する分析
- 学業不振の規定因に関する研究 : 小学校教師と校長の認知の差異について
- 814 教育評価の研究(5) : 岩手県の小学校の通信簿の分析(評価(3),口頭発表)
- 924 教育評価の研究(1) : 岩手県の中学校の通信簿の分析(教育評価,測定・評価4,口頭発表)
- 5B-7 ボディー・イメージと自己受容性に関する研究(1) : 高校生の場合(発達5B)
- 713 日本における最近の学力の研究動向について(学力・教師の態度,教授過程2,教授過程)