Nature-Studyと1980年代の理科教育
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概要
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学問の使命はそれなりに社会に寄与しなければならない。教科教育学の大いなる目的は,教科のカリキュラムを未来に向かって編成することでもある。これからの教育の差し迫った課題は人間のための教育というより人間存在のための教育実践がその主なるテーマである。これらのために小学校理科教育が実践しなければならないその視点は,人間を含めた新しい自然観の確立である。この自然観確立のために,既存の階層的自然像に対応するフィードバックシステムの新しい自然像をここに提示した。これは自然現象の相補性といった概念に特徴ずけられ,来たるべき"Ecological Society"に対応する自然観と考えた。またこれらの理念を実践する方法論は1900年代のアメリカで台頭した"Nature-study"運動の中に存在し,これらを基に新しいカリキュラムを確立する時,低学年児童に対しては直接,間接経験の重視,高学年においてはサイクル,バランス,系列,対応といった視点で単元を構成すべきと考え,今後のその具体策をここに提示した。
- 1983-12-30
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