社会科授業理論の認識論的基礎づけ(I) : 「追体験し意味を理解する社会科」の場合
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概要
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わが国で一般に実践されている社会科は,その強調点の違いから,「追体験し意味を理解する社会科」「子どもの思考を育てる社会科」「科学的認識と実践主体を育てる社会科」と呼ばれる3つの流派に分けることができる。本研究は,これら3種の社会科授業論の基礎にある認識論を明らかにするとともに,その認識論に立って授業を組織する場合の教授学的操作を一般化し,それぞれの授業理論の比較考察を行うことを課題としている。本稿は,共同研究の一環として,「追体験し意味を理解する社会科」を取り上げ,この社会科授業理論の基礎に「理解」の認識論があることを明らかにする。ついで,「理解」の認識論のもつ教育的意味,「理解」の認識論に基づいて授業を組織する場合の教授学的操作を,この立場の典型的な授業を分析しながら一般化し,最後に,この社会科授業の特色と問題点を明らかにする。
- 日本教科教育学会の論文
- 1983-03-31
著者
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