動詞の意味の記憶に及ぼす形容詞の影響 : 外国語としての英語教育における語い指導の研究
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概要
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実験の中で,被験者である高校生は, S+V+OまたはS+V型の単文を使って,英語の動詞の内包的意味を学習する際に,記憶の補助としてカッコで示された形容詞を利用するように指示された。(例:People(saving)CONSERVE natural resources.)その形容詞というのは,著者が以前行なった一連の調査に基づいて選んだもので,仮定として,文中で動詞が主語や目的語等に課しているいくつかの意味素性のひとつと一致すると考えられる形容詞であった。被験者たちは,このような方法で覚えると効果的に記憶できるという。現に,この方法に依らずに覚えた被験者と比べてみたところ,形容詞の補助によって覚えた被験者のほうが,はるかによく記憶していた。すなわち,予想した通り,動詞の意味素性のひとつと一致する形容詞を利用した被験者は,ひとつひとつのテスト文の動詞の概念を心像として心の中に形成していた。この方法は,遅延テストでも有効であることが証明された。
- 日本教科教育学会の論文
- 1981-10-31
著者
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