自然認識成立の分析的研究(第1報) : 情報選択活動とGSR
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概要
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本研究は,児童生徒の自然を対象とする認識活動の解析をとおして,理科教育の具備すべき条件を明らかにしようとする研究の一部を担うものである。本小論においては,女子大学生5人を被験者とし,2種の問題解決場面における情報選択活動を,行動としての発言内容と生理心理的活動としてのGSRの両面から分析した。その結果,(1)特定の観点で現象から情報が選択される場合にはGSRは高まるが,特定の観点がない場合にはGSRはほとんどみられない。(2)問題意識の成立段階において,解決に必要な情報か選択され,その観点でさらに必要な情報が選択されて解決している場合には,問題解決成立の時点でのGSRは減少の方向にある。(3)問題意識の成立段階において,解決に必要な情報が選択できず,新たに別の観点を定め,情報の選択をやりなおしている場合には,問題解決成立の時点でのGSRは増加の方向にある,の3点が指摘できた。
- 日本教科教育学会の論文
- 1976-10-09
著者
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