小学校家庭科の成立条件
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概要
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小学校家庭科不要論に対して,小学校における家庭科の存在意識を明らかにすることが,本研究の目的である。そのため1)内外の文献精査により,普遍妥当な家庭生活指導の内容を確認する。2)家庭科以外の場で1)の事項がどのように教育されているか否かを明らかにする。3),1から2)を差引き,その残余項目が家庭科特設の必然性をもつか否かを検討した。その結果は,人間の基礎教養として必要な家庭生活に関する指導事項のうち,全く指導されないものや断片的な取扱いしかされていない項目がかなりあることがわかった。さらに,わが国では教科外指導は不徹底であること,既存の教科はみな内容過多であること,指導の方法として実物を扱い実際生活の場に即した問題解決法の学習形態をとるのは家庭科の独自性であること,以上の理由から,小学校家庭科の成立条件のうち,必要条件が明らかとなった。
- 日本教科教育学会の論文
- 1976-10-09
著者
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